成人看護学(急性期)

成人看護学(急性期)研究室

成人看護学(急性期)では、成人期における手術療法を受ける患者や突発的な事故や重篤な疾病によって生命の危機状況にあり、精神的かつ集中的ケア(クリティカルケア)を必要とするとその家族に対する看護を学習します。

 まず、手術療法に伴う侵襲によって循環器系、呼吸器系、消化器系、栄養・代謝系などが必然的にどのように影響を受け変化するのか、その影響をどのように判断して周術期(手術前・中・後)の看護を導くかを学習します。さらに、手術によって生じる構造的・生理的機能の変化の理解を基盤に、特に、食道、胃、膵臓、肝臓、結腸、直腸、肺、舌の手術後の機能変化を中心に、機能変化をどのように判断してセルフケアの確立を目的とした具体的な援助を導くかを学習します。

 手術のみならず様々な侵襲によって精神的かつ集中的ケアを必要とする患者の主な病態である意識障害、呼吸障害、循環障害、体温異常などを、どのように判断し、様々な生体反応を緩和して現在ある機能を最大限に高めていく援助を導くかについて学習します。これらの知識と演習で身につけたフィジカル・アセスメント技術や日常生活援助技術を実際に実習で展開していきます。

博士前期課程成人急性期看護研究分野では、手術療法やクリティカルケアによって生命の危機状態や日常生活の変化を伴う機能変化が生じた患者とその家族について、その身体的・精神心理的・社会的特徴を理解し、患者の生命の維持・回復、苦痛の緩和、セルフケア能力の回復や再獲得、QOL(生活の質)の向上を目的とした看護援助や家族への支援の方法を探究します。

 周術期看護、クリティカルケア看護、がんリハビリテーション看護、放射線療法看護、摂食嚥下障害看護などについて、大学院生の関心に沿って研究テーマを設定しています。

 研究方法は尺度開発などの量的研究、実験研究、介入研究を行っています。

卒業研究のテーマの一例

  • 電気足温器におる足部の温罨法が上腕部の疼痛に与える影響
  • スローテンポな音楽が夜間の模擬的ICU環境下における疼痛にもたらす効果
  • ICUにおて聴取される不快な音が上腕部の実験的痛みに及ぼす影響
  • スクワットまたは大腿四頭筋等尺性運動・下肢伸展挙上運動・股関節外転運動を3週間実施することによる筋力増強効果
  • ローズマリーの精油の芳香浴が上腕部の実験的痛みに及ぼす影響
  • 口腔観察時におけるパーソナルスペースへの侵入が患者の気分に及ぼす影響

博士前期課程修了生の研究テーマ

  • 化学放射線治療法を受けた中咽頭・下咽頭・喉頭がん患者の摂食嚥下機能の治療開始前から治療後9か月までの推移 ー単一施設における前向き観察研究ー
  • 病院における摂食嚥下支援チームアプローチの質指標の開発 ー摂食嚥下障害看護認定看護師のtransdisciplinary team approachに向けてー
  • 嚥下が非侵襲的陽圧換気療法(NPPV)施行中の呼吸へ及ぼす影響
  • 脳卒中急性期における誤嚥性肺炎のリスクをアセスメントするためのアルゴリズムの開発
  • 喉頭全摘術を受ける患者の治療法の意思決定に影響する要因
  • 頭頸部がんの化学療法・放射線療法を受ける患者の口腔粘膜炎発症予防に関する基礎的研究
  • 慢性腎臓病患者における薬物・食事療法に対する自己管理行動
  • 中咽頭がん術後の摂食・嚥下障害のアセスメントに関するアルゴリズムの開発

博士後期課程修了生の研究テーマ

  • セルフマネジメント支援プログラム運用システムの開発
  • がん患者の抑うつを早期発見するためのアセスメントツールの開発
  • 脳卒中急性期患者に対する誤嚥性肺炎予防のための梨状窩吸引プログラムの開発

教員紹介

 成人看護学(急性期)領域は、以下の4名で構成され、教授と准教授は、愛知県立看護短期大学、愛知県立看護大学、愛知県立看護大学大学院の卒業生・修了生です。

  • 教授  深田 順子
  • 准教授 石光芙美子
  • 助教  森 香津子
  • 山口 友里